7月に入って、毎日暑くなってきました。
今日は、一緒にここに来ている友達のすがたを、「クロッキー」という方法で描きます。
クロッキーとは、数秒~10分くらいの短い時間で、いろいろなものをリアルに描く方法です。
短い時間で描くので、動物や人間などを描くのに向いています。
クロッキーは、絵の勉強をする人が練習としてよく使う方法で、
画家や漫画家、アニメーターをめざす人は、さまざまな絵が描けるように、
クロッキーを描くことで人や動物、景色を観察することもよくあります。
クロッキーでリアルな絵が描けるようになると、どんな風に役に立つのでしょうか?
たとえば、
・色々なポーズの人が描けるようになる
・リアルな絵をデフォルメすれば、さまざまな絵柄にすることができる
・短い時間でうまく絵が描けるようになる
といったことができるようになります。
かなり本格的な方法ですが、
ものの見方や、それを絵に短いあらわすためのポイントや
考え方がたくさん詰まった方法なので、いちど体験してみましょう。
ひとりずつモデルになり、それ以外のメンバーは、
モデルの友達をよく見て、その姿を大きな紙に描きます。
まずは、短い時間に慣れるために、
・モデルの全身を紙の中にうまく入れよう
・10分のうちに、全身を描ききろう
という目標で描いてみます。
さすが、キッズアーティスト、10分で全身が描けました!
でも、全身のバランスをうまく取りながら描くのは難しいですね。
頭が大きくなってしまったり、手足が長くなったり短くなったり…。
こんどはモデルになっている子の体のバランス(プロポーション)に近づけるために、
じっさいにモデルの子の体のバランスをはかってみることにします。
絵を描くのに使っているコンテや自分の手をつかって、
「頭身(とうしん)=頭いくつ分で全身の大きさになるか」や、
手足や胴体の長さをはかってみます。
はかったあとは、紙に印をつけておくと、それをめやすに体のバランスをとりながら
絵をかくことができます。
だんだんと、リアルな友達のすがたに近い絵になってきています。
だんだんと描くのになれてきたら、
5分で絵を描いてみたり、
モデルさんがとるポーズを少しむずかしくしてみたり、
レベルアップしていきます…!
使う画材(がざい)も、木炭(もくたん)という木の枝を炭になるまで焼いたものをつかってみます。
木炭は、やさしく描いただけで黒いいろがしっかりつくので、
とても描きやすくて楽しい画材です。
何枚も描いているうちに、終わりの時間が近づいてきました。
さいごは、すこしむずかしい、いすに座っているポーズにチャレンジします!
最後には、下の写真のように、とてもすてきなクロッキーが出来ました!
むずかしいポーズでも、目の前の友達のすがたをよく見て描いているうちに、
その友達らしさが出た絵になっていきました。
10分で集中して描くことも、
動かないようにポーズをとってモデルをすることも、
それぞれにつかれますが、そのぶん、アトリエが一杯になるくらいの沢山の絵ができました!
このブログでは小さいサイズの写真になっていますが、
実物の絵は大きくて迫力(はくりょく)もあります。
ぜひ生の絵を展覧会でたくさんの人に見てもらいたいですね。